About

丹治久美子

Fairground Attraction

<創作フェルトバッグについて>

仙台出身、札幌在住フェルト作家「丹治久美子」が手がけるフェルトバッグは、羊毛の特質を活かした手法で製作されております。羊毛を薄く何層も重ねて、アルカリ性の石鹸水と手の摩擦のみで縮絨しており、ふわふわの原毛から、ハサミや針を使わずに、平面から立体に、成形を作っております。アクセサリー感覚で連れて歩きたくなる、とても遊び心がある創作フェルトバッグです。

<羊毛の特質と模様の作り方>
羊毛は、アルカリ性の石鹸水で縮む特質があります。
石けん成分で羊毛のキューティクルが剥がれ、摩擦によって縮みます。模様の表現には、綿やシルクなど、天然の異素材を使っており、羊毛と絡み合って模様が作られています。フェルトバッグは、針など使わず袋状に、平面から立体に仕上げており、縫い目がない一枚フェルトで作られていて、縫製もありません。羊毛は、日本で染色した上質なメリノウールを使用しています。


<模様について>
模様になるパーツを一から作っています。完全にフェルト化する前の「プレフェルト」という薄いフェルトシートを作ることにより羊毛が布状になるので、それを切ったりしてパーツになる模様の材料を作ります。形状や用途の違う綿やシルクを使い、羊毛と混ざると、どのような縮み方をするか実験しながら縮絨しています。綿やシルクは、羊毛と絡み合って縮んでいくと、直線的な糸は羊毛に引っ張られて波模様になったり・・プレフェルトは、ベースになるふわふわの羊毛と混ざって複雑な色を作り、面白い表情を見せてくれます。実験と経験の積み重ね・・何度作っても新しい発見があります。模様には、タイトルがついていて、お話が想像できる様に制作しています。私のフェルトバッグは、人が持って完成するバッグです。お使い頂く方に色んな側面で楽しんでもらえたらとても嬉しいです。

<看板商品になった トリバッグ>

今では、看板商品のトリ型のフェルトバッグは、2013年フランス版マリクレール・イデー主催"le salon de creation savoir-faire"で入賞。その年のクリスマス特集99号に掲載されました。トリ型のフェルトバッグは、トリの形でもテキスタイルとしての面白さがあるので、小さい子から大きい子まで、幅広い年齢の方に楽しんで頂いております。ちょっと風変わりなバッグですが、時にはコミュニケーションツールとしても、風景に溶け込むように、使う人もまたそれを見る人もお楽しみ頂けます。